鶯歌焼の作家2名の作品が完成(令和7年12月)
お二人の作品が完成
出来上がった作品を前に記念撮影
左から池田さん、王さん、李さん、杉浦さん
12月3日から17日まで砥部で作陶に取り組まれていた、鶯歌(インゴー)焼の若手作家お二人の作品が完成しました。
王引宜さんと李善愔さんは龍泉窯とスギウラ工房に分かれ、約2週間かけて作品を制作しました。
王弘宜さんの作品
王さんは、4つの手水鉢に絵付けし粘土作品やコップへの絵付けも多数。砥部の土の可能性を探る実験的作品も制作されました。
「猫の世界」(写真)はたくさんの猫を描いています。王さんは「どんな猫が隠れているか、皆さんの眼で確かめてください。もしかしたら猫ではないのが隠れているかも?」とおっしゃっています。優雅で華やかな花をモチーフにした作品や、龍泉窯への感謝を込めて龍を描いたもの、日本の桜と台湾の梅を友好の象徴として描いた作品もあります。
実験的作品では、光を透過するほどの薄さで砥部焼を作ることにチャレンジ。砥部の土に苦戦しながら試作を何度も繰り返しました。
王さんと作品「猫の世界」
絵付けをする王さん
李善愔さんの作品
李さんは、得意の手びねりで、猫や少女の置物、急須を作りました。砥部の土は、普段使っている粘土のような支えがなく、クリームのように滑らかで柔らかく粘り気が強いので、ケーキを作っているような感覚が楽しかったとおっしゃっていました。
「空想的な少女」(写真、右手前)は、李さんのシリーズキャラクターの延長にある作品で、少女の頭の上は森のような雰囲気です。枝は笛になっていて、いろいろな音階を出すことができます。砥部町の山と水の美しさに触発されて、この作品を着想されたそうです。
「いたずらネコ」(写真、奥)の体には、猫が一日中遊びまわった場所が描かれています。今回は、スギウラ工房さんの模様を参考に描かれたそうです。
李さんの作品
笛の音を確かめる李さん
お二人を迎えて
龍泉窯の池田富士夫さんは、「8月に台湾で技術指導を行った際お二人にお会いしていたので、受け入れもスムーズにでき楽しく過ごすことができた。お二人の人柄が明るく、作品もユニークで作陶の手際もよく、すごい仕事だと思いました。自身はロクロ作品が多かったが、手びねりにも取り組んで、ユニークな作品を手掛けたり、台湾茶会で使用する茶道具も制作してみたい。」と話されています。
スギウラ工房の杉浦綾さんは、「作品を作り始めると意識が通じ合い、言葉の壁を感じなかった。国が違っても共通することが多く、面白い体験でした。李さんは発想が柔軟で自由があります。私は決められた砥部焼の作り方を守っていましたが、他の方法があることを知り殻を破れた気がします。」と話していました。
池田さん(左)と王さん(右)
李さん(左)と杉浦さん(右)
お二人の作品は、砥部町内で展示する予定です。
詳細が決定しましたら、ホームページでご案内します。
この記事に関するお問い合わせ先
商工観光課 砥部焼観光係
〒791-2195 愛媛県伊予郡砥部町宮内1392番地
電話番号:089-962-7288
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更新日:2025年12月19日