ヨシュア工房(よしゅあこうぼう)

瀬戸内海の穏やかな深い青を柔らかなグラデーションで表現した「ヨシュアブルー」。独自にブレンドした呉須は、10年の歳月をかけて色の深みを増し、吸い込まれるような深い青を生み出しました。
ヨシュア工房は、竹西辰人(よしと)さんの父、靖雄さんが1965年に開いた圭仙窯を引き継ぎ、2001年に改名した工房です。ヨシュアは旧約聖書のヨシュア記に登場する人物で、モーセの跡を継ぎ新しい領域に入りました。砥部焼の新しい世界を目指してヨシュア工房と名付けたそうです。


ヨシュアブルーが生まれたきっかけはバブル崩壊にさかのぼります。それまで作っていた商品が徐々に売れなくなり、土や釉薬を研究し、長年の試行錯誤により洗練されたオリジナルの青が生まれました。
「瀬戸の海」と「伊予の空」を表現した、美しく優しい深い青は、竹西さんの原体験が反映されています。素潜りが好きで海のグラデーションに心を惹かれ、中学・高校と続けた新聞配達では、刻々と変化する朝焼けが印象に残っているそうです。
筆は使わず、スプレーガンを使った「染吹」により、吸い込まれるような深い青を表現しています。デザインによって「青海」「凪」「水音」「波」といった名前が付けられ、器の他にも、手洗鉢やランプシェードなどを扱います。


2025年2月にリニューアルしたギャラリーには、ゆったりとしたBGMが流れています。これは、松山市のミュージシャンに、水の深淵を感じられるようなイメージで作ってもらったそう。同じヨシュアブルーでも、工房では普段使いのカジュアルな器たち、作家としてはフォーマルな装いの表情のある作品が並びます。商品が充実しているのは製造元だからこそ、ここにしかない作品と出会えるかも。
竹西さんは、個人の陶芸家「竹西予州(よしゅう)」としても活動されており、数々の賞を授賞するだけでなく、バチカン市国に納める盆栽用大鉢にも採用されました。作陶だけでなく書道や茶道、華道を学び、趣味のギターも楽しまれているそう。これからも土の素朴さや柔らかさ、くすみといった砥部焼ならではの良さを活かし、デザインや意匠、装飾にこだわった作品作りに取り組みたいそうです。



主な受賞歴
日本伝統工芸展 入選九回(1999~2021正会員)
日本伝統工芸陶芸部会展 日本工芸会賞
日本伝統工芸四国展 日本工芸会賞二回 他入賞
一水会陶芸展 一水会賞 他入賞、入選
日本陶芸展 入選五回
21世紀えひめ伝統工芸大賞 大賞2回 ほか







更新日:2026年02月03日