緑光窯(りょっこうがま)

更新日:2024年04月01日

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左に初代亀田茂樹さん、右に二代目茂友さんが並んで花きを持っている

緑光窯は1974年に創業した窯元です。
工房は、北川毛遊園地から南西に320mほど進んだところに構え、販売スペースも兼ねています。
普段使いの器から夫婦茶碗、大小さまざまな花器まで取り揃え、伝統的なものから新しい作風のものまで並んでいます。 

窯を開いた当初はここ北川毛ではなく外山にあり、環境が緑豊かだったことと、「放光窯」で作陶を学ばれたことから、「緑光窯」と名付けられました。 

青白磁の色から由来しているのかと思っていたところ、なんとその当時は砥部に青白磁はなかったそうです。他の窯元も緑光窯も、青白磁を作り始めたのは1975年頃からのことだったそうです。

現在は向って左の初代の亀田茂樹(雅号は緑光)さんご夫婦、右の2代目の茂友さんの3人で作陶しています。
茂樹さんは2019年に愛媛県指定無形文化財に登録されており、砥部町役場1階ロビーにある水琴窟も、緑光窯によるものです。澄んだ音色をぜひ聞きにいらしてください。

白い外壁に赤い看板でりょっこうがまと書かれている。
ろくろを回す茂友さんと笑顔の茂樹さん。亀田さん親子
白磁や薄い緑色の夫婦茶碗や夫婦湯飲みが棚に並ぶ

こちらでは、鋳型を使わない手ロクロ成型で1点1点丁寧に作られていて、青白磁の作品と、輪郭線を描かずに絵付けされた優しい濃淡表現の作品が特徴です。

青白磁に浅く溝を掘っている花瓶
白磁に呉須で書かれた植物模様のカップ
呉須でかかれた栗の実の絵皿
白磁一輪差し
白磁のティーカップで上から見るとひよこの形になっている
青白磁のぐい飲み

茂樹さんが手にしている花器と写真左の花器、写真中央のカップ&ソーサーは、最近できたマットな白磁の作品で、カップは上から見るとひよこのような形をしています。 

「白磁マットをどう出すか30年以上かけて釉薬の研究してきたけど、面白いもんで混ぜ間違えて理想の色ができたんよ」と、茂樹さんが誕生のエピソードを笑顔で話してくださいました。 

また、最近のおすすめは蛍手技法という手法で作られた器です(写真中央のぐい吞み)。

透かし掘りをして開いた穴に、釉薬をかけて穴をふさいでいるため、飲み物が漏れる心配はありませんが、穴から器の中へ光を取り込み、外には注いだ飲み物の色が透けて見え、その名のとおり淡い蛍の光のようです。

ぜひ、実際に手に取って淡い光を見てみてください。

基本情報

  • 住所:〒791-2131 愛媛県伊予郡砥部町北川毛774番地1
  • 電話番号:089-962-2524
  • 営業時間:10時から16時まで
  • 定休日:不定休(日曜・祝日は休みの場合が多い)
  • 駐車スペース:工房前に3から4台
  • SNSなど:Instagram
  • その他:砥部焼まつり、秋の砥部焼まつり、砥部焼陶芸館の窯出し市・テント市など
  • 支払い:現金