ワトサン製陶(わとさんせいとう)

更新日:2024年04月01日

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アースカラーの器

ワトサン製陶は矢野修一さんが2016年に開業した窯元です。 

工房は、砥部町のすぐ近く、松山市窪野に構えています。県194号線沿い、松山市立坂本小学校から車で2分ほどのところにあり、昔ながらの一戸建て家屋を工房として利用しています。アンティーク感たっぷりの看板も矢野さんお手製です。

今は商品陳列スペースがありませんが、今後準備していく予定とのことですので、その際は事前に道順など相談してから行かれることをお勧めします。

わとさんせいとうの外観
わとさんせいとうの看板
小鉢と花瓶

古書店で働いていた矢野さん。もともと食器が好きだったため、有楽陶芸倶楽部(うらくとうげいくらぶ)で陶芸を教わり、自分の窯を立ち上げます。

当時はまだ古書店でもアルバイトを続けていて、手塚治虫氏の『三つ目が通る』の主人公「写楽保介(しゃらくほうすけ)」から名付けられた古書店写楽堂と、工房を行き来する中で、作中のヒロイン「和登(わと)さん」からワトサン製陶と名付けたそうです。

白磁に鹿の子模様が少し入った花瓶
黄色のマグカップとピンクのお皿にコーヒーとフルーツが入っている
小さなお花模様の入ったマグカップ

砥部焼陶芸塾も卒塾していて、そこでは、手仕事でありながらも同じものをまとまった数作れないとプロとしてやっていけない、「日常使いの砥部焼の職人仕事」について強く学び、先生たちの、機械を超えるような精密さに憧れると話されます。 

その経験もあって、「手仕事感が出すぎないように、無表情っぽく作りたいんですよね。他の窯元さんにも、この絵付けは転写ですかと聞かれることがあって、それがすごく嬉しいです。人が描くからこそできる躍動感のある絵付けもそのうちにはしたいと思うけど、それは同じものを100個も200個も作れる人が作るからこそかっこいいなと思っていて。今はまだ違うかなと自分に厳しめです」と笑っておっしゃっていました。

なまえがネコサンの猫
猫の絵のマグカップ
猫の絵のブローチ

砥部焼らしい藍色の呉須のものと、アンティークのような色合いのものがあり、器の他にもブローチや磁石などの小物も手掛けます。

写真左はワトサン製陶で飼われている猫の「ネコサン」。庭に迷いこんだところを助けた縁で猫好きになったそう。ねこさんがモデルの絵付けもたくさんあります。

砥部焼を作成中の矢野さん

「お客さんが使ってくれるのが嬉しいです。買ってすぐSNSにあげてくれているのを見つけたときもすごく嬉しくなります。マルシェなどのイベントへ数多く出店していますので、ぜひお会いできたらなと思います。」 

床の間に大きな花器を飾る風習が廃れ、砥部焼でもあまり作られなくなりました。このまま大きなものを作る技術がなくなってしまわないように、これからは大きな花器や大きなお皿を作る目標があるそうです。 

ぜひ、SNSで最新情報をチェックしてみてください。

基本情報

  • 住所:〒791-1131愛媛県松山市窪野町乙14-3
  • 電話番号:089-954-3899
  • 定休日:不定休
  • SNSなど:Instagram
  • 支払い:現金払い