五松園窯(ごしょうえんがま)

更新日:2024年04月01日

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二宮さんがおすすめの作品を見せている

五松園窯は、県道53号大平砥部線を北西に少し入ったところに販売スペースも兼ねた工房を構えます。
1930年以前に創業の老舗窯元で、酒井製陶所から五松園窯と1989年に改名しました。 

初代酒井如雲(じょうん)さんから始まり、2代目酒井芳人さん、3代目二宮好史さん・妻の二宮留美子さん、息子の4代目二宮亮太さんと続いており、現在は3代目と4代目の3人で作陶しています。 

受注生産を基本としているので、個人からの注文も可能。自分だけの砥部焼が作ってもらえます。

入り口
出荷待ちの作品がたくさん棚にある
ギャラリーに並ぶ作品

二宮好史さん(写真上)は、愛知県立窯業高等職業訓練校で基礎を学び、別の窯元での修行を経て五松園窯に入りました。平成19年には伝統工芸士に、令和3年には砥部町指定無形文化財「砥部焼」技術保持者に認定されています。

ゆうぞうがんのお皿とさかいよしとさんの壺
うどん鉢
ギャラリーにある壺や器

代表作の一つが、写真左の右側の大皿のような、釉象嵌(ゆうぞうがん)という技法で作ったもの。カンナで削ってできたくぼみに釉薬を入れ凹凸のないなめらかな表面にし、色の濃淡によって凹凸があるように見せています。
放射状に外へ広がっていく模様は、好史さん曰く幸せが広がっていくイメージです。 

また写真中央のように染付(呉須を使った絵付け)も行います。モチーフは生まれ育った南予の風景。
うどん鉢は、見た目よりも軽く、そのギャップに驚きます。ロクロ手びねりで作るからこそできる技で、日常使いの食器類はできるだけ軽くなるように心がけているのだそうです。

猫の絵のお皿
染付の器
シンプルな琥珀色のマグカップ

(写真左・中央)留美子さんの手掛けるものはやわらかな画風で猫の絵など女性向けのものが多く、楕円や角丸の平皿、小鉢が好評です。 

(写真右)亮太さんはシンプルな作風が特徴です。絵付けを行わずにカンナで削って溝をつけた「しのぎ」技法のもの、中と外の色が異なるマグカップなどを展開し、若い世代に人気があります。 

「五松園窯は手作り、手描き、染付にこだわり作陶し、ひとつひとつ違いがあります。オンリーワンのものをぜひ手に取ってもらい、これだ!と思うものを見つけてほしいと思っています。今後も砥部焼の従来のイメージと伝統を守っていきつつ、その中で個性も表していきたいですね」と話してくださいました。

基本情報

  • 住所:〒791-2133 愛媛県伊予郡砥部町五本松146番地
  • 電話番号:089-962-2163
  • 営業時間:10時から17時まで
  • 定休日:土・日曜日、祝日
  • 駐車スペース:店舗から20メートルのところに専用駐車場あり3台駐車可
  • SNSなど:HPInstagram
  • 出店イベント:砥部焼まつり、まつやま花園砥部焼まつり、松屋銀座で行われた砥部焼展など
  • 支払い:現金・カード・バーコード決済