秀香窯(しゅうこうがま)

更新日:2024年04月01日

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吉野さんがおすすめの作品である急須をふたつ持っている

秀香窯は吉野秀司さんにより開窯された窯元です。 

たまたま新聞の記事で砥部焼陶芸塾の熟成を募集しているのを見つけ、もともと物作りも好きだった吉野さんは、砥部焼陶芸塾の第6期生として作陶を学ぶこととなりました。 

工藤省治さん(梅山窯)や二宮好史さん(五松園窯)らに教わり、2008年に卒塾、翌年から秀香窯を開きました。

工房から見える広大なキウイ畑
工房内の乾燥用板に並べられたお茶わんやマグカップ
洋ナシの模様が描かれたお茶わんとマグカップがたくさん並んでいる

工房は松山市畑寺の、裏手に広いキウイ畑が広がるのどかな場所にあります。

底の近くだけ青い色がついたマグカップと小鉢
洋ナシの模様が入ったスープカップとマグカップ
植物柄やしまもようのティーポット

人気の絵付けは、イッチン技法(泥漿で盛り上がった線を描く技法)で描いたところに吹付で色を添えたもの。
リンゴから始まり、今は派生してできた洋ナシのデザインが特に好まれており、ゴールドにも山吹色にも見える優しい黄色で絵付けされています。

写真左手の取っ手付カップは、鎬(しのぎ)技法を用いて稜線文様をつけたものです。一般的に鎬技法はヘラやカンナなどの工具を使って素地を削って作りますが、吉野さんは稜線をできるだけまっすぐ引くため、電動工具を使って引いています。 

他にも、植物モチーフのものやすっきりとしたストライプなどがあります。

砥部焼で作られたひな人形が金屏風の前に並んでいる
招福とかかれた小判をもつ招き猫とねずみの置物
砥部焼でつくったお内裏様とお雛様

作られているのは日常使いの器がメインですが、一輪挿しやお雛様、干支の置物も手掛け、特にお雛様は着物の色を少しずつ変え、個性豊かに作られています。

「器はお料理をより一層見栄えよく、をイメージして作っています。そのため、絵付けに関しては強くなりすぎないように、全体に統一感を持たせるように意識しています。大げさに言うと、食卓にアートを、という提案をしたいなと思っています。器を手に取ったときに、はっとするような刺激や潤いを与えられたらと思いながら作っています。」とおっしゃっていました。

基本情報

  • 住所:〒790-0912愛媛県松山市畑寺町丙238-159
  • 電話番号:089-977-7173
  • 営業時間:9時から17時まで
  • 定休日:不定休
  • イベント:砥部焼まつり、まつやま花園砥部焼まつり、秋の砥部焼まつり、催事など