公水窯(こうすいがま)

公水窯は1982年に井上公典さんにより開業した窯元です。
愛媛県立松山南高等学校砥部分校のデザイン科出身で、当時はよく東窯を見学に行っていたそうです。
卒業後は和歌山で就職し、ポップ制作等の仕事をしていたところ、絵が描けるならと千山窯から声をかけてもらい、24歳の時に砥部町に戻ってこられました。
それからは千山窯で働きながら、夜間や休みの日には修業を続けられ、30歳ごろ自身の窯を開きました。
現在は2代目の真也さんと共に制作されていて、お2人の違った作風が楽しめます。



販売スペースを備えた工房は砥部町五本松にあります。
食器を主に作られていて、温かみが感じられることから、手ロクロで成形したものがほとんどです。
また、文様に奥行きを出すため、濃淡にこだわって調合した呉須を使用しています。



公典さんが手掛けた器には、おしべとめしべをデフォルメしたマークがすべてに入っています(写真左の平皿では中央にあるマーク)。
絵付けは、高山植物をイメージしたデザインや松竹梅、唐草など自然モチーフが特徴です。






真也さんの手掛ける器は、大胆な文様のもののほか、や色を使った可愛らしいイメージのものが並びます。
「公水窯では伝統的なものと新しいものとが両方あり、どちらをお好きな方にもお求めいただけます。オーダーにもお応えしていますのでお気軽にお問い合わせください」とおっしゃっていました。
更新日:2024年04月01日