青花窯(せいかよう)
青花窯は増田明弘さんが開業した窯元です。
販売スペースを兼ねた工房を、大南商店街から40メートルほど東に入ったところに構えています。専用の駐車場はありませんので、商店街にある公共駐車場に停めて歩いてお訪ねください。
増田さんは愛媛県立松山南高等学校砥部分校で陶芸を学んだあと、砥部焼の他の窯元さんで12年間働いていました。その後、30歳で砥部焼陶芸塾に入塾し、先生のもとでさらに1年間学んで、自分の窯を開いたそうです。

この工房はもともと他の方が駄菓子屋さんをしていたところで、当時の名残で懐かしいおもちゃがそこかしこに残されています。「保育園時代からの焼き物やさんになりたいという夢を叶えたんです」と笑顔でお話してくれる増田さんの雰囲気も相まって、とても優しい空間でした。
特に力を入れられているのはマグカップで、「うちは日常使いの器ばかりなので、本当に毎日使ってもらえたらうれしいです。お気に入りの器になってほしいです」とおっしゃっていました。
マグカップもスープカップも、増田さんの作るものは少し大きめ。たっぷり、ごろごろ、具沢山のものを美味しく召し上がってください。

増田さんが持っているのは猫用のフードボウルです。
最初は自身が飼われている猫用に作ったのが始まりだそうですが、今ではいろいろな相談に応じていて、高さやデザイン、名入れなど、オーダーメイドの対応もされています。
ラベンダー、少し緑が濃い青磁など、他の窯元さんではあまり見かけない、一見ホーローのようにも見えるシリーズもありました。
角度によって銀色や黒っぽく見えるラインが入ったシリーズは、普段なら最後に釉薬をかけるところを、釉薬をかけずに焼くと呉須の色があの黒っぽい色となって出るのだそうです。釉薬がかかっていない分、他よりへこんでいて、触り心地も砥部焼のツルツルとは違う、ザラザラとした感触でアクセントになっています。
シンプルでクールなものから、かわいらしい植物や動物モチーフのものまで、さまざま取り揃えています。
更新日:2024年04月01日