工房釉瑠璃(こうぼうゆるり)

工房釉瑠璃はやまさきまさこさんが2022年に開業した窯元です。
砥部中学校から西に800メートルほど行った住宅街の中に、工房とギャラリー兼ショップはあります。
月に3から4回不定期に開けていて、日程は前もってInstagramで発信することもあるそうですので、気になった方はチェックしてみてください。
工房釉瑠璃という名前が気になって意味をお尋ねしたところ、「釉薬・瑠璃」からきていました。
砥部焼はよく藍色と表現されますが、瑠璃色というのも青色の一つで、工房のお名前は、青色の絵の具と釉薬を使った砥部焼そのものでした。
また、ゆったりとした時間を過ごしてもらえるようにとの思いもこめられていました。
やまさきさんは、砥部焼作りに携わる前は愛媛県内の飲食店で働いていました。そこは、季節に合わせて器を変えながらコース料理を提供するお店でしたが、その器の中に地元の砥部焼がなかったことを不思議に感じ、「砥部焼を知ってもらいたい」と考えるようになったそうです。
そこからしばらく砥部町陶芸創作館で創作活動をしたり、陶和会という砥部焼の若手グループに入れてもらって教わったりし、7から8年後、2018年から砥部焼陶芸塾に入塾し作陶を学ばれました。
そして卒塾後少し経って開業したのがこの工房釉瑠璃です。

やまさきさんの「砥部焼をたくさんの人に知ってもらいたい」という思いは今も変わりません。そのため、器だけでなくピアスやブローチ、ヘアゴムなどの雑貨もたくさん手掛けられていて、雑貨屋さんにも置いてもらっているそうです。


「若い時に雑貨を通して砥部焼を知ってもらって、その人が結婚したり家族をもって器をそろえるようなタイミングになったとき、ぱっと砥部焼が思い浮かんだらうれしいです。その時に手にするのは工房釉瑠璃の器でなくてもいいんです。砥部焼は衛生的で割れにくく、扱いやすいので、ぜひ選んでもらいたいです」と話されます。
更新日:2024年04月12日