客山窯(きゃくざんがま)

客山窯は1970年に客本義文さんにより開業した窯元で、工房を大南商店街から少し東に入ったところに構えます。
もともとみかん農家だったところから、陶和会に入って西岡工房の西岡一広さんから唐草などの絵付けを習い、竹山窯の中元洋一さんから成型を習い、始められました。
今は息子で2代目の和也さんが引き継ぎ、母の桂子さんと共に作陶を続けられています。
和也さんは中学生のころには機械ロクロを回すようになりますが、20歳のときにロクロをもっと修行するため、有田に行き人間国宝の井上萬二氏にも教えを受けられたそうです。
客山窯では器と一輪挿しを主に作られていて、中でも大きめのスープ皿やマグカップ、一輪挿しが人気です。
絵付けは、呉須による砥部焼らしいものや、赤や黄色、緑など多様な色を用いた上絵付けのものもあり、モチーフは種類が豊富です。
発想のヒントを伺うと「目についていいなと思ったものを描いてるよ。箸置きやおはじきも、可愛らしいものを見つけたら作ってみてるよ」とたくさんの箸置きとおはじきを見せてくださいました。動物や野菜など身近なものが多く、喜ばれているそうです。
客山窯の唐草は、温かく伸びやかな印象を受けます。リズムよくぴんぴんと草を描いていて、「うちの唐草は初代のときからこうだよ。初代と同じ作風をつないでいきたいと思ってやってるよ」とおっしゃっていました。
これから焼く準備で並べられたたくさんの器、その間には所狭しとスプーンがつるされていたり、器の隙間におはじきが置かれていたり。
販売スペースがないため、こちらで直接購入することはできません。
イベントに出店したり、砥部焼陶芸館で取り扱いがありますので、そちらでぜひご覧ください。
基本情報
- 住所:〒791-2132愛媛県伊予郡砥部町大南634番地3
- 電話番号:089-962-2497
- イベント:砥部焼まつり、松山花園砥部焼まつり、秋の砥部焼まつりなど
- SNSなど:LINE
更新日:2024年04月01日