○砥部町犬の危害防止条例

平成17年1月1日

条例第112号

(目的)

第1条 この条例は、人の身体及び財産に対する犬の危害防止に関し、必要な事項を定めることによりその危害の防止対策を総合的に推進し、もって住民の社会生活の安全を確保するとともに、公衆衛生の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 飼い犬 所有又は管理されている犬をいう。

(2) 飼い主 犬の所有者及び管理者をいう。

(3) けい留 飼い犬を鎖等でつなぎ、又はおり等に入れて人の身体及び財産に危害を加えることがないように制限しておくことをいう。

(4) 野犬 飼い犬以外の犬及び第3条の規定に違反してけい留されてない飼い犬をいう。

(5) 薬物 硝酸ストリキニーネ及びバルビタル塩類のすい眠剤をいう。

(6) 毒餌 薬物を使用して調整した犬の餌をいう。

(7) 不用犬 飼い主が所有又は管理を放棄した犬をいう。

(けい留の義務)

第3条 飼い主は、愛媛県動物の愛護及び管理に関する条例(平成13年愛媛県条例第12号)の定めるところにより、飼い犬を常にけい留しておかなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

(1) 飼い犬を人の身体及び財産に危害を加えるおそれのない場所又は方法で訓練し、移動し、又は運動させるとき。

(2) 警察犬、狩猟犬、盲導犬又は運搬犬をその用途に使用するとき。

(3) 飼い犬を展覧会、競技会、曲芸その他これらに類する催しのために使用するとき。

(4) 飼い犬を人の身体及び財産に危害を加えるおそれのないおり又はさくその他障壁内に収容するとき。

(遵守事項)

第4条 飼い主は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 人の身体及び財産に危害を加える性癖のある飼い犬は、口輪の取り付けその他必要な措置をとること。

(2) 飼い犬が学校、病院、公園、道路その他公共の施設若しくは場所又は他人の財産を汚染し、又は損傷したときは、直ちに汚物の処理その他必要な措置をとること。

(3) 飼い犬をけい留する場所及びその周辺を清潔にすること。

(捨て犬の禁止等)

第5条 飼い主は、飼い犬を捨ててはならない。

2 飼い主は、飼い犬が不用となった場合は、他人に譲渡することを除き、町長に届け出てその指示に従わなければならない。

3 町長は、所有又は管理できなくなった不用犬を期日、場所を定めて引き取ることができる。

(繁殖の制限)

第6条 飼い主は、飼い犬が繁殖して、これを適正に飼育管理することが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため生殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない。

(野犬の掃討)

第7条 町長は、野犬による人の身体及び財産に対する被害を防止するため、捕獲箱の使用及び適当な方法により捕獲し、又は区域及び期間を定めて薬物を使用して、これを掃討することができる。

2 前項の規定による薬物を使用する場合は、あらかじめその期間、区域及びその方法を定め、人畜等に危害を及ぼさないよう実施区域及びその周辺の住民に周知するものとする。

3 町長は、野犬の捕獲のために捕獲箱の貸出しを行うことができる。

4 町長は、第1項の規定による掃討の実施につき、実施区域の住民に協力を求めることができる。

5 何人も町長が実施する野犬の捕獲を防害し、又は捕獲された野犬を逃し、若しくは連れ出してはならない。

6 町長は、第1項の規定による薬物等の使用期間中に第3条に違反した飼い犬又は運動等のため連れ出している犬が、飼い主の不注意により薬物等のためにへい死しても、その損害の補償は行わないものとする。

(薬物の使用禁止及び停止)

第8条 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、薬物の使用は行わないものとする。

(1) 薬物が人畜等に危害を及ぼすおそれがあるとき。

(2) 残った毒餌の回収が困難であるとき。

(3) 実施地区住民の充分な理解と協力が得られないとき。

(4) 前各号に掲げるもののほか、毒餌の使用が不適当と認められるとき。

(緊急時の措置)

第9条 町長は、野犬が人の身体及び財産に危害を加えることを防止するため、緊急の必要がある場合は、第7条第2項の規定にかかわらず掃討することができる。

(措置命令等)

第10条 町長は、飼い主が第4条第1号の規定に違反していると認めるときは、当該飼い主に対し必要な措置をとるべきことを勧告し、又は命ずることができる。

(立入り調査等)

第11条 町長は、この条例の目的を達成するために必要な限度において、職員をして飼い犬の飼育場所その他関係の場所に立入って調査させ、又は飼い主その他関係者に対し必要な報告を求め、若しくは質問させることができる。

2 前項の規定により職務を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、飼い主その他関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に町長が定める。

(罰則)

第13条 第3条又は第5条第1項の規定に違反した者は、5万円以下の罰金に処する。

第14条 次の各号のいずれかに該当する者は、2万円以下の罰金又は科料に処する。

(1) 第10条の規定による命令に従わない者

(2) 第11条第1項の規定による立入り若しくは調査を拒み、若しくは妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは質問に応ぜず、若しくは虚偽の答えをした者

(両罪規定)

第15条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほかその法人又は人に対しても、各本条の罰金刑又は科料刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成17年1月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の砥部町犬の危害防止条例(昭和55年砥部町条例第15号)又は広田村犬の危害防止条例(昭和48年広田村条例第30号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 この条例の施行の日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

砥部町犬の危害防止条例

平成17年1月1日 条例第112号

(平成17年1月1日施行)